2009年10月3日土曜日

唐招提寺 中秋の名月 観月讃仏会



大和の国にも 美しい中秋の名月が昇りました

あたくしにとって「中秋の名月」といえば「唐招提寺」!
猿沢の池では采女祭りや新薬師寺での観月会にも思いは馳せるのですが…
どうしても「唐招提寺」を外すことはできません
(昨年の様子→

そして今年も…… 御縁を頂くことが出来て うれし!
昨年は 東山魁夷画伯の絵の招待状でした。
今年は 入江泰吉先生の作品!



わくわくしながら 午後六時前…
朱雀門の向こうに 素晴らしい月が昇るのを横目で見ながら唐招提寺へと急ぎました

南大門から見る この景色!!
10年の歳月をかけて解体復元修理された金堂が
長い眠りから目を覚ますまで あと一ヵ月となりました。
お堂の扉が閉じられて迎える観月讃仏会は今年が最後…
そう思うと この景色も貴重なものに思えます

   

裏千家の皆様による野点のお席が催されていますので
人が少ないうちに お茶を頂くことにいたしました。
広い境内の灯りは 足元を照らす蝋燭と月明かりのみ…
灯りに導かれて 新宝蔵前の芝生のお庭へと…
このお庭は 開山忌にはこうなるんです→

 
 
お月見のお団子に 和三盆をかけた上品なものです。
「どうぞ ごゆっくりなさってください」と 
優しい言葉を添えていただき…
お隣の御婦人が
「いいお月様が出ましたね」と微笑まれました。

  

おいしいお薄をいただき
さて… 鑑真和上さまのおられる御影堂へ…

   
 
月明かりの中 
東山魁夷画伯の蒼い世界が
浮かび上がってました


 
裏千家の献茶・お茶席で頂いたお団子・里芋
明月に お供えされておりました。
 
なんとも言えぬ 美しい世界…
今年も 見事な月が 
   鑑真和上さまの御眼に ふりそそぐ夜…
 
そして 平城宮跡にあって 唯一現存する こちらの建物
「講堂」にも 明りが灯されて 闇の中に浮かび上がっております。
 
 
闇の中にいてると 講堂内部が ほんとに浮かび上がります
講堂のご本尊 弥勒如来坐像さま^^(鎌倉・重文)
この弥勒さまの光背には 迦陵頻迦が飛んでいるんですよ
とても美しいのです
 
 
そして講堂の外… 金堂との間から 月を眺めて
入江泰吉先生のことを思い出す人が多いかも…
境内には 明りがないので 真っ暗^^
 
 
そして やはり もうじき落慶法要の行われる金堂は
ライトアップされて とても素晴らしいのです…
色々な角度から 金堂を ご紹介します~
 
 
   
 
        
 
パルテノン宮殿が 現れたかのような エンタシス
 
 
 
             
 
そして 隅鬼と明月…
多くの参拝者も 思わず足を停めて 見入るのです…
 
 
今年は こんな写真も あんな写真もと意気込んで来たのですが…
結局 心のフレームに刻み込んだだけで 精一杯となりました^^
小さな 小さなカメラでしたが なかなか…
来年再び挑戦してみようと思いました
 

 
天平の甍を転がる明月^^ ちょっと おとぼけでしょうかw