奈良市には「平城宮跡」という 広大な遺跡があって ここは和銅三年(710)に藤原京から遷都された平城京の宮殿や役所があったところなんです。
東西約1.3km、南北約1kmの広さがあったそうです。
昭和34年から 奈良国立文化財研究所が ず~~っと 発掘調査を行っているのですよ
その中で 今日は 東の端っこにある復元された「東院庭園」に遊びにいってきました。
ここは 1967年に発見され 続日本書紀に「東院」とされる場所であることから「東院庭園」と名づけられ
それまでは奈良時代の「庭園」については文献で知るのみだったので 遺跡が出てきたことでその様相が明らかになったということでした。
称徳天皇の時代に宴会や儀式を催された場所で 復元された庭園に入ると 目の前に 奈良時代が パッと広がる氣がします。
回遊式庭園で 浅いめの池が 自然な感じで広がり そのまわりを 色々な植物を愛でながら お散歩できる…
そりゃあ 雅なひとときを過ごせるのですよ。
係員の方が 「桜の時期は過ぎましたけど 今は新緑が一番美しい時期ですよ~」と仰るとおり…
キラキラと輝いたり
梅の実も
この庭園に植えてある植物は
庭園の遺跡が出土した地層の土に含まれていた「花粉」「種」などなどを調べた結果
その当時にここに存在した「植物」が判明し
それを 再び 植えられているそうなのです~
おおおおお! 考古学って すばらしーー!
と・・・素人一般人のあたしは その話だけで カ・ン・ド・ウ!
それにしても 平日は殆ど人が来ないようなところなので
この庭園の「主」になったような 気持ちに^^
萩もそろそろ芽吹きだし
中秋の名月を この庭園から眺めるころには…
なんて 完全に タイムスリップしてしまったようですw
水鳥が のどかに… のどかに… 寝ていたり^^
ここには平橋と反り橋の2つ橋がかかっているのです。
これが 考古学の凄いところ!!!
写真や繪などが ないのに 何故 平橋? 何故反り橋?
そうなんです!! そこが問題なのです^^
それはですね…
発掘したときに出てきた橋を支える柱の間隔が!
片方は等間隔! 片方は不等間隔! と違ったそうです。
そこから推測されて このように2つの違った橋が復元されたんだそう…
もう~ 考古学って 面白いですよね すごいですよね
出てきた柱の深さの違いで 上の建物が 瓦葺なのかそれとも カヤ葺なのか…とか
壁があったのか どうか…とか 推測していくそうです。
あくまでも 地面の上の復元は 文献に基づいての・・・・「想像?の域」なのですよと
説明して下さった方が 微笑まれました。
そして 反り橋の下には 杜若が そろそろ 咲き始め…
いにしへの都人も こうして この橋に立って 愛でたのかなぁ~と
あまりにも人がいないので
小鳥が 曲水の宴をしたと思われる小川で
水浴び中…
北の端にある 築山石組は人工の山で わが国で最古のものだそうです
しかも 出土したものが そのまま ここにこうして あるのですって!
そして もう一つ 印象的な建物がこれ…
これは、南東の端にある隅楼(すみろう)
ここにも考古学の 凄さ!
発掘調査で平等院鳳凰堂の構造と似ていたことから推測しここまで復元したとか…
鳳凰も出土した鬼瓦に書かれていたものをモデルに…
そして 出口まで来ると
係員のおじさんが 「こっちにおいで!」と 手招きされて…
・・・・・「ここから 見てご覧」と 微笑む
・・・・・わあ~~~~!
・・・・・「ここから 見るのが 一番 美しいんだよ」