2009年4月10日金曜日

2009年桜♪ 入江泰吉の櫻 ~昼と夜~

入江泰吉さん…
第二次世界大戦後 奈良を撮り続けた写真家
 
思い出……
あたしが学生の頃 毎朝立ち寄る 喫茶店がありました。
駅の近くの細い路地に位置し
木の扉を開けると 坪庭が正面に見え
音楽は かかってない 珍しい喫茶店・・・・

常連のおじいさん達が 毎朝同じ席で 
マスターの珈琲を飲んでるのです。
あたしも その中の年齢違いの常連になってました^^

そんな常連さんの一人が 入江泰吉さんでした。
カウンターの中から ロマンスグレーのマスターが
「せんせぃ 今朝は どうでしたか?」
大きなカメラや三脚 機材を そっと端っこに置きながら 入江さんは
「今日は 飛火野あたり 行ってきたんや… 霧が でとったやろ?」
 
それが そんな立派な先生とも知らず
あたしは 毎朝のように 会話に耳を傾けて楽しんでました・・・・
 
入江さんの作品の一つに 平城宮跡の櫻を撮ったものがあります
奈良を代表する景色は 大仏殿や鹿…他にも有名なものが いーっぱいあるのですが
平城宮跡のように だだっ広い 何もない… そんなところで 「いにしへの都」を表現することは きっと誰もできないのでは…と いつも思ってたのですが・・・
この作品を 見て 大きな衝撃と感動を受けました。
 
写真を趣味としている方々が いつしか 「入江さんの櫻」と呼ぶようになった 一本の櫻…
今日は その櫻に会ってみたいな~と 思ったわけです^^

 
 
 この桜が その櫻
 ここには 数多くのもっと素晴らしい桜があるのですが…
 入江さんが 選んだのは この 小さな櫻だったのです
 
 
この木からは 遺跡の向こうに 古来からそこにある奈良の山々を望むことができます
この 何気ないフレームの中に 万葉の時の流れを見つけ出した入江さんに 誰しも唖然だったと思います
 
   
 
こうして昼間 この櫻の場所と 枝や山の位置を しっかり確認したのは…
実はね 昨夜が満月だったから…
一日遅れの 十六夜の月の出を この櫻と一緒に愛でようかなぁ~と思ったわけです
 
今夜の月の出は 19:30頃ということで
夕刻から再び 小さな マイカメラを持って 訪れ・・・・ると・・・・!
 
わはははw 計算が狂いました^^;
あたしって… あたしって… どこか 何か 足りないw
・・・・・・・ほらっ   ↓↓↓

 
平城宮跡って~~
  まぁ~~っくらぁ~~~なんだあ~~~ ><;
 
んでもって… 昼間確認したはずなのに…
この上の写真… 入江さんの櫻だと思って シャッター切ったのですけどぉ~
一つ 通りが北の・・・・ 「木」だったのですww 
あまりに暗いので フラッシュ焚いたら… ピンクの櫻の花が見えない・・・!
・・・? 昼間 満開だったよね・・・?
・・・・・・???? なんだ? この 緑 みどり ミドリ……
気づくまでに… 20分ほどかかりました><;
そして ようやく 目指す 櫻のそばに・・・・ とーーちゃく!!
 
A型なので(?) 待ち合わせの場所には 早く行くタイプ
それが 良かった… 20分のロスがあっても 
まだ月の出には 半時間ある!!
・・・・・いったい 何分前に 行ったんだよ?
そして 待ちきれずに 真っ暗なところに レンズをむけて
    カシャ☆  当然 まっくらですw
未だに 夜の撮影 どうしたらいいか わかってませんw
ということで 無粋にも フラッシュ焚いてみましたあ~
 
      
こんな時になって 暗闇で オロオロ
どうしたら 写るんだろ・・・ 真っ暗で カメラが見えないw
そんなこんなしていると・・・
ひんがしのやま(東の山)のきわ(際)が オレンジ色に…
ん? あんなところに 建物あったっけ????
・・・・・・(オイオイ 月の出だよ~)
もうね こうなったら とりあえず 撮る!

それにしても… 美しい月 
カメラに その美しさを 納めることはできなかったけれど
櫻のそばで 一人占めできた 気分
 
 
そんなこんな 暗闇の中でカメラをあちこち触ってるうちに
夜景モードなるものが表示されました^^;
お? 櫻 写るかもかもかもー!
そんな 期待に わくわくしながら いーっぱいシャッター切りました
 
ほんとうはね
お月様が こんな お日様みたいじゃなくて
兎が いてそう・・・って思えるような 雰囲気で…
そこに 満開の桜が ほわん・・・とね・・・
でもね あの 真っ暗な中で
櫻の影が 浮かび上がっただけで
今年は これで とても嬉しいのです^^
 
昼間の櫻が 夜の闇の中で 
まったく ちがう顔を みせてくれました…