2009年6月30日火曜日

夏越の祓い 水無月を頂く♪

   
 
 奈良町への道中 餅飯殿(もちいどの)通りの真中あたりに
 「優月」という和菓子処が お目見えして2年ほど…
 
 ちょっと小振りの かわいい「水無月」がありましたので
 買い求めてみました…
 
 
 「夏越の祓い」とは 1月睦月から6月水無月までの半年間の穢れを祓って 残りの半年の無病息災を祈願する神事です。
多くの神社やお寺では 茅の輪と呼ばれる大きな輪が用意されて 人々は
 
  水無月の夏越の祓えする人は 千歳の命 延ぶとこそきけ(拾遺和歌集)
 
と 唱えながら 八の字にくぐると 夏の疫病や災厄から免れるといわれています…
 
 
 
そして この日に頂くお菓子が 「水無月」…
 
   
 
 平安時代 宮中では冬の氷を 氷室で保存していました。
 その貴重な氷を夏越えの前に頂き、「これから来る夏の暑さに無事耐えられますように…」と祈ったそうです。
 しかしこれはあくまで宮中の人々…
 一般庶民が氷を口にすることなど出来ませんから…
 そこで 生まれたのが この「水無月」というお菓子です。
  
 
 写真をご覧頂いたらわかるように
 白の外郎生地に小豆をのせ、三角形に包丁された菓子です。
 
 これには意味があるのですよ…
 小豆の赤色は悪魔払いの意味があり
 また白い外郎の三角の形は 宮中の氷のカケラを意味し
 暑気祓いの願いがこもっているそうです。
 
まだ旧暦の「夏越の祓」は少し先ですから…
今年は 茅の輪を くぐらせて頂こうかしらと思います。
 
 みなづきの なごしのはらえ するひとは ちとせのいのち のぶとこそきけ~

2009年6月29日月曜日

唐招提寺 講堂 大好きな連子窓♪

唐招提寺の国宝の講堂は あたしの大好きな空間が広がります
これは平城宮の東朝集殿(ひがしちょうしゅうでん)を移築・改造したものです。
 
   つまり… 現存する唯一の平城宮の建築物・遺構なのです ! !
 
よく 平城宮跡を散策するのですが…
あの 広い原っぱに この建物があったんだ…
と いつも 思ってしまう
 
今年11月の 金堂落慶法要のあと この講堂内は 入れなくなるそうです。

             とても 残念><;
 
講堂の中から見る窓の景色や 
窓が見せてくれる光と影は
あたしの 大好きな唐招提寺のカケラの一つです…
 
今日は いつも眺めていた 窓を「撮影してもいいよ…」と許可を貰いました

    もうね とっても うれしくって… ! !
 
   
 
ほんとは 窓の向こうの「緑」が 素晴らしいのに…
表現できませんでした><;
 
いつも ご挨拶している 仏像の後ろに行くことを許可されて…
どきどき ワクワク… ! !
 
     二度と入れないかも…と思うと
     震えちゃいました^^(氣が弱すぎw)



後ろは こんな感じの空間でした…
 
 

     
 
      こんな位置から 眺めるのは… ため息もの…
 

そして 講堂の西側から入ったところの窓は いつもの大好きな窓なのですが
 
今日は ちょっと距離をとって 撮影してみました…
 
   ねっ ! 素敵でしょー ! ! 
   このシルエットのように浮かび上がってるのは 金堂なのです
 
   この景色が あたしの大切な景色なんです。
   もうじき 二度と見れなくなる 大事な景色なんです。。。。

  
 

唐招提寺 2009年 蓮 Part2

 

唐招提寺の境内… 北の端にある「本坊」
こちらでは 鉢植えの 蓮が 大事に 大事に 育てられています。
今年 2度目の 「蓮に会いたい」シリーズです。

   本坊庭

本坊の庭には 今年は全部で48鉢(48種類)の蓮が 
丹精込めて育てられてるの。

一度に咲くと それはきっと極楽浄土なのでしょうけど^^
ここは現世ですから 時期が来た蓮が その日 その日に咲いてます…

ちょうど 奈良テレビのクルーが 撮影取材に来られてました。
プロのカメラマン…あちらは動画ですが^^…のカメラ目線をしっかり盗もうと^^

  

鑑真和上さまが唐から蓮を持ってきたと言われてます。
唐招提寺にはその時の3種類の蓮が伝わっていて

その後奉納されたものも含めて約50種類の蓮が
毎年花を咲かせているそうです。

       ・・・・・
 
  今日 咲きそうだったり 咲いていた 蓮たち
 
 緑の葉に映える 白が美し…
 

すっぽりと掌に 包み込めそうな蕾たち… 



お日様が 容赦なく照っているのに
時折 小雨が降ってきて…
湿度は どんどん上昇ちぅ…
 
あまり 人が訪れないのは 天気予報のせい?
 
 そんなことを思っていると 訪問者が一人?きました
 
 ……青いトンボ
        ……シオカラトンボ かな?

幼いころは ギンヤンマとか オニヤンマとか
   巨大トンボが 飛び交ってた記憶があります…
 
    
 
シオカラトンボって 成熟して綺麗な水色になったオスのこと…
メスは 茶色いままで ムギワラトンボって言われるのよね
 
この訪問者は 素晴らしい水色で 立派な殿方です

        非常に ハンサム ! ! ! ! !


なかなか ちょうどいい ころあいの蓮に 
               出会うのは むずかしく 

 
   
   ちょっと ほわんと咲いてる美人の横顔^^

   


    ………
 唐招提寺には 鉢植えで育てられてる蓮が
 国宝校倉「経蔵」のすぐ近くにもあります
 そちらは 数も少ないのですが
 プロフィールに使用しているものは
 去年 そちらで撮影したものです
 今年は どんな蓮に会えるかな…と 行ってみました。
 一人美人が おりました^^
 ちょっと あれこれ 近づいてみました……
 
 

     


東大寺の正倉院よりも少し古い
日本最古の校倉を背景に 撮影してみました…
 
   
 
 戒壇そばの「堀」に咲く蓮の季節には
 まだ 少し 時がかかりそうな 唐招提寺でした…

唐招提寺 10年ぶりの天平の景色♪

  

2000年から10年間を目安に始まった 国宝金堂の解体復元大修理…
調査→解体→発掘→組み立て・・・・・・→落慶法要
 
永遠に続くのかしら…
いつになったら 金堂のまわりの フェンスがとれるのだろうか…
その日が来るのかしら…
フェンスがあることが 当たり前になってきてた此の頃…
 
24日 蓮を見に 訪れたときも 真っ赤なコーンで立ち入り禁止のエリアが指定されていた。
 
だけど ! !  だけど 今日は ちがったのです ! !
 
いつもの拝観受付のおじさんが 
  「知ってたの? 今朝から柵がとられて 傍までいけるようになったんだよ」
  「エーーー?? 柵? とれた?? エーー ! !」
 
と そのような驚きで 南大門から 覗くと !
 
・・・・・わぁ~ 何年経ったんだろぉ~
      
               10年だよ・・・・・・・・
 
 ふと思って もう一度 蓮を見に来たのに
 こんな サプライズがあったとは…… ! ! !

久しぶりに 障害物なしの 金堂のまわりを
 
  くるくる  くるくる  トコトコ トコトコ してみる…
 


金堂の庇の下に近づけるなんて… 感動 !
そにしても 見事に解体復元されてます…
 
  有名なエンタシス… いやあ~ 美しいわぁ~

  
 
現存する平城京唯一の建物の講堂を向こうに眺める景色…
      ↓↓↓
   
 
講堂より 鼓楼と金堂を臨む… やっと以前の景色復活♪
 
   
 
すると… あれ? あらら?
   金堂裏の 小さな扉が…^^;
 
 大きな扉を開けなくてもいいような仕組みなのでしょうけど
 あたし的には 「秘密の入り口」みたいな気持ちにw
 
 
そして 水も とぉとぉとあふれ出し… 
           すべてが 元どおりに…
 
 
  
 
金堂の建物も それから 外溝も 工事はすっかり終わったそうです…
すると 工事担当者のお一人が 一生懸命 壇の拭き掃除をしておられました。
 
 
   
 
         なんだか 心がほわっとするような…
         優しく 丁寧に 磨いておられました…
 
   
 
10年という歳月をかけて 解体修理→復元という 前代未聞の大修理終了まで あと僅かです…
 
     ・・・・・
 
多くの 写真を趣味としたり写真を生業となさっている方々が 入江泰吉先生の 唐招提寺の作品に心を奪われたことと思いますが この7月4日から 入江泰吉記念奈良市写真美術館にて特別展が始まります。
 
    唐招提寺金堂平成大修理記念
       入江泰吉 唐招提寺→
 
有名な作品「金堂列柱」のポスターを境内にて発見し 
目の前にその「列柱」があり 感慨もひとしお…
   
 
やはり 入江先生 すごいわぁ~ !
唐招提寺の空気や におい 光 風 
そして 長く伝わる歴史の大河のような時の流れ…
この作品の中に 閉じ込められてるような氣がしてなりません
  
 あたし? そうですね だからね・・・
          列柱の撮影は ちょっと諦めて^^;
 
     こんな感じで…   申し訳ない><;
   

2009年6月26日金曜日

久しぶりの大仏殿♪


最近のマイブームに 「友の会」があります^^
考えてみれば これだけ通ってる東大寺の「友の会」に入ってなかった~と気づいたのは つい先日 !
直接申し込みでもOK ! との確認とって 出かけました^^
        東大寺友の会詳細→
 
戒壇院・大仏殿・法華堂 この三箇所に 何回でも入れるなんて 嬉しい限り♪
早速 会員証をもって 大仏様にご挨拶を ! と… 大仏殿へ~~ ♪

 
拝観チケット売り場を過ぎて 回廊から 初めて広がる大仏殿の全景
 
大概の人は ここで まず 足を止めて…
カメラを構えて…
ただ ただ 「すごいねぇ~~~」と 言います。
 
本やテレビで なんとなく解っていても
その荘厳な建物を 目の当たりにすると 感嘆あるのみ^^
 
あたしも やっぱり 毎回同じところで足を止めて
しばらく 見入って… 深呼吸して…
毎回 同じところで シャッターを押してしまうのです
 
桜の季節は それは見事ですが
この季節 ぐるりと 見渡すと… あったあった !
 
ひときわ大きなあの木 !
 



      菩提樹
この菩提樹の大木は 1191年(建久2年)栄西が中国天台山から持ち帰って重源に与え、重源が移植した樹の後身だそうです。
 
傍には寄れないのですが… 
先日秋篠寺で見たような 黄色い可愛い花が そろそろ可愛い実となりはじめているはず…
 
 
 
   大仏さま~ お久しぶりでございます~
    
   大仏殿の中 大好き^^
   ガリバーに出会った小人みたいな気持ちになりますよ^^
 
   今日は ちょっと 目についたものを ちらっちらっとご紹介します。
 
   蓮弁台(復元)
 
一段高いところにおられる 大仏さまの傍には なかなか寄れないのですが
このように 復元されたものが おかれてます… 見事なものですよ
 
     
 
「蓮華蔵世界」と呼ばれている毛彫図が刻まれ、「華厳経」の説く「悟りの世界」を絵に表しているそうです。
三千世界とは 1000の三乗の世界だとか… 大宇宙のしくみを ここで現しているとか…
でも じっくりと 眺めると かわいいんですよ とっても^^
この蓮弁台については また ゆっくりと 調べてみたいなぁ~と思ってます。
 
 
今日は 次へ…
 
人間の姿を見れば その広さ 大きさ 感じれます?
 
 
柱を眺めてみますと…
一体何人の人が 柱を 触ったのかなぁ…
人の手の届くところから下は 朱色が はげちゃってます^^;
 

国宝が鎮座する世界最大の木造建築ですが
決して 状況がいいわけではなく…
大仏様は 真冬は ここからの隙間風に震えておられるかも…
    壁の隙間
 
それから ちょっと 珍しいところで…
大仏様の光背~♪ 後ろから見れるのも 大仏殿ならでは…
 

   
 
 
大仏殿の中には 大仏様以外にも 素敵な仏像がおられます。
今日は この人に 好奇心…
 
これは広目天さまです
素敵でしょ !
西の守り神である 広目天さまは 大仏殿の西後方におられ
しっかりと 大仏様を 守護なさっておられます。

  
     美し !
 
     なぜか 今日は この広目天さまに 釘付けでした
 
東側後方には 多聞天さまも おられるのですが これは 後日またご紹介できたらいいなぁ…
 
そんなことを思いながら 回廊出口から もう一度振り返りますと…
やっぱり 美しい 大仏殿がそこに… 
 
     東大寺金堂… これが正式名称なのです
 
  
 
こうして 久しぶりのご挨拶を終えて 回廊から外に出ますと…
かわゆぃ訪問者たちが トコトコ トコトコ…^^;
 
大仏様も きっと 微笑んで 見つめておられたでしょうね^^