2009年4月28日火曜日

大和料理の レストラン萬佳♪

ちょっと お出かけのついでに
第二阪奈道路の出入り口の傍に位置するパークホテルに寄ってみました。
このホテルとても古いホテルで 近くには 国際ゴルフ場があるのですが…
玄関を入ったところ 正面の フレスコ画は いつ来ても圧巻です
 
 絹谷幸二氏の 「旭日薫風奈良」

 
ちょうど このホテルから見える・・・朝日そのもの
じっと 眺めると 東大寺や 興福寺 般若心経などなど
思わず 微笑んでしまう 奈良のモザイクがちりばめられています
 
実は お昼を このホテルの 萬佳(ばんか)で済まそうかなと立ち寄ったわけです。

 
おしながきを見て ほらまた 見つけた!
「限定30食」という文字^^;
 
迷わず 「これ まだ いけます?」
ボーイさん 「はい」 と微笑む…
あたくし もちろん 微笑返し!
 
ということで 本日のお昼は これに決定!!
     ↓  ↓  ↓
 
 
創作料理 天平の抄
 説明といたしましては… こんな感じ
 
 約千三百年前の宮廷貴族の食膳を復元した 宮廷料理「天平の宴」→より 蘇・楚割り・須々保利漬・唐菓子の品々に加え 黒米・赤米そして 大和地産の食材を使ったお料理でございます。食文化の源流への誘いに ちょっと大宮人の気分をお楽しみください・・・・・・・・・・
 
むふふふふっ 先日来 いにしへの都人になった気分の 総仕上げでしょうか!
ということで ちょっと 宮廷料理の一部を 軽く楽しむことにいたしました。
 
全 デザートまで入れて 全12品
 
これは? あれは?
ん~ へぇ~ ほぉ~ 
まあ こんな感じで 写真とりながら 楽しんだのですが…
 
    が!!!! 
 
帰宅して びっくり・・・・・ 嬉しすぎて モザイクかかった写真に><;
まぁ 雰囲気だけでも 味わってください 申し訳ありませぬぅ・・・・
 
なので 順番はモザイク(ぼけてる) とんでもないものから ササァーっとご紹介
 黒米のお粥
 神秘のお米とも言われる「黒米」
 中国時代の皇帝に献上されていたもので 宮廷では栄養豊かで神秘なお米として大変貴重なものでした。黒米はもち米で 香りがよく 甘味もあり 消化機能を高め増血効果や体温を暖めます。また 美容と健康にも効果が…(説明より)
 
ほのかな甘さが印象的なお粥さんでした。
 
←お米三種
左から 黒米 白米 赤米 のおにぎり
 
赤米はお赤飯のルーツとか…
 農耕文化に入る縄文時代の晩期に私達の祖先が一番最初に食べたであろうお米が 神様より与えられた赤米でした。赤飯のように晴の色をした赤米は やや硬いがよく噛んで食べると鄙びた甘味が口いっぱいに広がり古代のロマンに浸れ・・(説明より)
 
食べ比べましたが やはり ほんのりと感じる甘味と 歯ごたえが印象的で けっこう好きですね
 
 楚割(すやわり) 魚の干物
 
 赤いのは鮭 白いのが なななんと 鮫! レモンがついています。
 
楚割(すやわり)
 魚肉を三枚におろして拍子木に切り 薄塩をして臭みを消すために天日乾燥する。食べる直前に火で炙れば脂が滲み出ておいしく召し上がれる(説明より)
 
鮫が 思いのほか 淡白で おいしかったです
歯ごたえも 少しゴムのように(表現が悪い) 弾力があり です。
 唐菓子 3種
 
唐から伝わった御菓子で 古代のクッキー
荒引きの小麦粉に塩と胡麻を入れて練り上げ適当な形に仕上げて、油で揚げたもので 日本の和菓子の原点が隠されている(説明より)
 
あたくし的には これが けっこう 楽しみな一品でした。
揚げてあるので 暖かく もちもちとしてます。
最近よくみる韓国や中国の時代ものの映画に この御菓子が出てくるんですよ
皇帝が おいしそうに食する場面・・・
 皇帝微笑みながら 「おいしく出来てるよ・・・」
 正室の女優さんが 「そうですか・・・」と微笑む
 
もう 絶対 おいしいんだわ!と信じきる あたし^^(また脱線しました)
 
餃子のような形のものは中に塩餡が入ってて これがまた美味!
そういえば この形・・・ 春日大社の旬祭などで 神様にお供えされる神せんの中に「ぶと」と呼ばれるものがあるのですが…
あれにそっくりです! あれも 油で揚げた御菓子でした。
 蘇(そ)
 
奈良時代唯一の酪農食品で 新鮮な牛乳を数時間煮詰めた結晶です。これこそ交じり気なしの古代の鄙びた味覚に浸れます。「蘇」の頂点を極めた言葉が醍醐味と言われます。(説明より)
 
これは 数年前でしょうか 復元されてニュースになった「天平のチーズ」です。
食感は 少し荒い感じなのですが チーズのほのかな香りが口中に広がり 甘味も感じられ なんとも深い味わいです。
 
**** ここからの写真は ちょっと マシ^^;
 須々保利漬(すすほりづけ)
 古代のお漬物は ちょっと 酸っぱくて さっぱりして おいしいですよ!
 
株や大根を大きく拍子木に切り、日陰に干して賽の目に切って 醤・麹・玄米酢・生大豆などで一週間ほど漬け込んだもので食が驚くほどすすみます(説明より)
 
 黒米のそうめんのそぼろ餡かけ
 
あたたかいうちに 召し上がってください・・・とのこと
黒米を練りこんだ 萬佳ならではのオリジナルそうめん
普通のそうめんより もちもちとした食感で ボリュームありました。
 
このほかに…
 
大和地鶏とシシトウ・ねぎを焼いたもの ドレッシングで頂く

 
かぼちゃと小豆の「いとこ煮」と ごま豆腐

 
デザートの蕨餅と 具沢山のお味噌汁がついて 12品完食しました
 
帰りに もちろん お土産に 「蘇」を購入しました!!
    
 
なんだか おいしいチョコレートを思い出させる包装^^;
 
       
             
 
けっこう 嵌る お味なのですよ^^ 
一箱1000円ぐらいですので 面白いお土産にいいかも♪
これは 天平の宴のお料理を 頂きにいくべきですね
とても 楽しいひと時でしたw

2009年4月25日土曜日

唐招提寺 雨の境内♪



今年の11月には 金堂の落慶法要が盛大に行われる唐招提寺…
雨が降ったり止んだりの境内…
 
そういえば 雨の唐招提寺は あまり散策したことないなぁ~
と 瓊花を見たあとの 高揚した気持ちのまま うろうろしてみました。
 


いつのまにか 蓮の準備も 順調に…
まもなく訪れる「その季節」が楽しみ!

   

瓊花の横の藤も素敵だったけど
井戸の横の 玉藤も 知る人ぞ知る藤です
 

 
白い藤の花びらが 
礎石の上に散らばるのも 
この季節ならではの景色ですね
 
また 戒壇脇の堀にも 蓮の前の 菖蒲の季節が
訪れようとしてました。
 
新緑と雨…で ますます 清清しく…
 

 
秋に美しい紅葉の もみじ…
ちょうと 花が 見事に咲いていました

   
花は ほんとに小さく 愛らしい
雨の水滴のほうが大きく…
  
    
  講堂とモミジ
 
苔の美しさも 境内のあちこちに 見られます
唐招提寺は ほんと… 美しい・・・・
講堂脇の苔に八重桜 
 
苔といえば・・・・ 鑑真和上さまが眠る「御廟」の苔の海・・・
雨で 人影のない 御廟…
緑が 美しく 音のない世界に 足を踏み入れる。。。
 
  瓊花
 
唐招提寺の境内に もう一箇所咲いている瓊花
ここの瓊花は 高いところのみに咲くので
ぐぐっと見上げて 初めて気づくのかもしれません。
ちょうと こちらも満開の日でした…  やった!^^

  
 風情のある切り株 
 
 
そぉいえば 今 唐招提寺は いつもと違うのです
それはね…  これです。
 
  
 
       
 
多くの仏様・・仏像や国宝・重文の数々が
奈良国立博物館に 行っておられます。
あたしも 5月に入ったら 行ってみようと思ってます。
だからね
今 唐招提寺が 静かなのは…
そういうわけなのであります^^
  
 
雨の日に こうして訪れるって
いつもと違う景色が広がり
心豊かにしてもらえました… 

瓊花(ケイカ) 雨に美しその姿♪



唐招提寺の瓊花が満開近しと 昨日新聞で読み
雨と風の厳しい今日は とても見に行ける様子でもなく
窓から 恨めしげに空を見上げてました。

これは 今年は 瓊花を見逃すかも…と 大きなため息…

そこへ 電話が鳴る… お?
唐招提寺連絡網(勝手に名づける我が情報網^^;)からの連絡が…

「もしもし? 今何してるの? 今日が満開日和だよ!」
「・・・・え? この雨と風。。。ボソボソ」
「雨?止むさ。風?こっちは大丈夫」

   これは 来いということかしら・・?!?
   そうですよね・・ 来いということでしょうね^^;

ということで 雨は降るは風は吹くは・・の中を一路唐招提寺へとまっしぐら!

ガクアジサイかしら?と思うこの瓊花という花…
実は アジサイではなく スイカズラ科ガマズミ属の半常緑低木(アジサイはユキノシタ科)です。
1963年に 鑑真和上の没後1200年を記念して中国の仏教協会から特別に送られたそうです。
その昔 隋の時代の皇帝がこの花を大変気に入られて 門外不出にした花だとか…

!!!門外不出!!! 

どうも 門外不出とか 「秘」仏… とか 先着何名さまに… の言葉に弱いです^^;
ブログを書き始めて 氣がつきました あはははw (おっと 脱線><;

去年までお天気のいい日ばかり選んで見に来ていたので
瓊花には青空とアオスジアゲハが似合うものとばかり思ってました。→
雨が 少し人を遠ざけてくれたのか… 
土曜日でも そんなに参拝者とすれ違うこともなく
雨の唐招提寺を 満喫できそうな気配に わくわく…!



御影堂の裏の銀杏の美しさに 雨も忘れて…
 
    

鑑真和上さまを お慰めするために 
中国の草花を多く植えられた供華園にきますと
瓊花が 満開でした。

雨の日の うつくしい瓊花に 心ときめかせて
何時間かを過ごしました…

まずは昭和天皇お手植えの 噂?の瓊花が こちら ↓↓↓

 

この瓊花は 供華園の庭にではなく…御影堂の 東山魁夷画伯の眠られる築山の手前に植えられています。
ですので 近づくことは不可能なのですが… このくらいまでは カメラでズーム!

そして いよいよ供華園の瓊花を ご紹介いたします~!

まずは 入り口から見た景色を…
 
  

 そして奥にある藤棚も 今年は美しいです

 

繊細な藤棚もいいですよね 
  見上げる高さと甘い香り

花の一つに近づいてみると…

まわりにあるのが 8個の ガク(装飾花)
そして 真ん中の小さな花が 両性花です。
 
装飾花とは花粉を運んでくれる昆虫に 
「あたし ここよ~」と気づかせる?ためのもので
アップの写真を見れば一目瞭然
雄しべと雌しべの機能が不完全で結実する能力がありません。
 
ほらっ! ↓ ↓ ↓
 
瓊花は 咲き始めは 白くはなく どちらかというと黄緑なの
これはこれで 愛らしくて 新鮮で…
 
 
素敵でしょ~~!
     
 
この瓊花が 見れるのは
皇居
唐招提寺 飛鳥寺 東大寺勧進所 法華寺
そして 岐阜県関市の 神薬才花苑という薬草園
今 あたしが知っているのは この数箇所だけです。
他にもあるかもしれませんが… 
それでも数の少ない貴重な花に変わりはないかと思います
 
ここからは 雨の日の瓊花 美しき…コーナーです^^
 
繊細な装飾花に 雨のしずくが 宝石のよう キラキラッ!
 
下から そっと 見上げると こんな表情を見せてくれました
真ん中の両性花が見えず 
こんなブーケもらったら 嬉しいかなぁ~とか思ったり…
まったく 違う花のようでしょう?
 
    
 
時折 雨が強く降って来たりなのだけど
雨がこんなに すべてを美しくしてくれるとは…
夢中になって カメラを覗きました
 
  
 
        
 
しずくの中に 何が見えますか…
 
今にも ぽとん・・と 生まれそうなしずくを発見
息をとめて みつめる…
 
 
    じっと みつめる…
 
  
 
いつのまにか その中に すいこまれるような…

 
鑑真和上さまをお慰めするための 瓊花に降る雨に
芭蕉が 和上さまを偲び 詠んだものを思い出しました。
 
     わかばして おんめのしずく ぬぐわばや