いよいよ 待ちに待ったこの日です。
国宝の金亀舎利塔をこの目で見れるのは この3日間のうち 21・22日の昼の法要が済んだ直後だと言うんですよ。
昼の法要は午後2:00からということで 午後1:30頃に到着しました。
◆鑑真和上さまと国宝金亀舎利塔(きんきしゃりとう)にまつわる物語のご紹介◆
鑑真和上さまが日本に来ようとした時に 何度も遭難して、ある時仏舎利(お釈迦さまの骨)を海の中に落としてしまわれました。すると 龍神さまが「おお!これは大事な大事なものよ」と亀に変身なさって 背中に御舎利の入った容器を乗っけて波間に浮かび上がったんだということです。 そのお話に基づいて造られた 御舎利を守る「塔」が「金亀舎利塔」(きんきしゃりとう)なのです。写真撮影厳禁なのでURLにてご紹介 http://www.tbs.co.jp/p-guide/daiji/about/03_03_01.html#shari
そしてこの舎利塔の中に「白瑠璃舎利壺(しろるりしゃりこ)」ってガラス製で手のひらに乗るサイズの壷http://www.tbs.co.jp/p-guide/daiji/about/03_03_02.htmlが入れられていて その壷の中に お釈迦さまの御骨が!
そして、唐招提寺に「龍神さまがおられる池」があって、この釈迦念仏会の時に その龍神池の見える廊下まで その「金亀舎利塔」を持ち出されるのです。 その理由は「龍神さまぁ~ 助けていただいた御舎利を このように大事に守り続けておりますよ~」って お見せするためらしいです。 ということで… これはお寺の方に聞いたお話でした^^
今日の主役の「禮堂(らいどう)」の前には結界を表す「幡(ばん)」が飾られてました。
禮堂とは 隣の鼓楼(舎利殿)に安置されていた仏舎利を礼拝するためのお堂です。内部には 清涼寺士気釈迦如来立像(重文)と日供舎利塔を安置されているそうです。
午後2時からの法要の前に禮堂の中に入れました。(特別拝観料100円)
重要文化財の内部は 通電されておらず 両側の障子を通しての柔らかい光と写真のように「白・緑・赤」の布幕で障子の上半分が覆われ とても不思議な空間になってます。
真ん中は板の間・周りが畳・正面厨子に向かって左側に 数本の柱・右側は柱なし・・と変わった構造になってます。
そして ちょっと薄暗い内部をじっと見詰めますと 正面に 釈迦如来立像さまの厨子 そしてその前の台の上に 金亀舎利塔が置かれていたのです。(おそらく普段はここに日供舎利塔が安置されているのかな?)
まさか こんな間近に あったとは! その迫力に全身緊張しました。
そしてご本尊の釈迦如来立像さまは清涼寺(京都)式で ヘアースタイルが変わってます。大仏様のように螺髪ではなく縄状に結われているのですよ
それに体のラインがとても優しく 思わず説明のお坊さまに「手をみせてください」と申しました。真っ暗ですので懐中電灯をあてて下さいますと とても優しい御手が浮かび上がりました
お坊様が数人 これからの法要の準備に せわしなく動いておられます。
やがて 灯りがありませんので お坊さまが一人 衣の袖に注意されながら 一つずつ お皿の油に火を灯されていきます。
まもなく 一時間あまりの 法要が始まるようです……
二時前 いよいよ お坊様が法要のために 禮堂に向かわれます。
馬道(めどう)の入り口にて 法要の終わりを待つ お坊さまの草履たち お行儀のいいこと♪
太鼓の音が数回しましたら 鐘楼の鐘が「ごぉ~ん ごぉ~ん」と鳴り始めました
そして 耳を澄ませておりますと 「かんかんかん」と小さな鐘の音が禮堂内からきこえてきました。
これが 導師さまの「席につき用意ができた」の合図だそうです。
その鐘の音で鐘楼の「ごぉ~ん」は終わるそうです。(この一連の流れは鐘をついておられた方にお聞きしました)
法要が一時間ほどとのことなので その間 ちょっと 禮堂を中心に お散歩することにしました。
【金堂の鴟尾と幡】
【禮堂の瓦の景色】
馬道から 講堂を眺める… 法要中 耳を澄ませば お経が聞こえてきます…
この行事は うちわまきほど有名ではないので 参拝の方がほんとに少ないです
ゆっくりと出来るので あたしとしたら とても嬉しいんですけど
国宝を 間近に・・しかも お釈迦様の御舎利を 拝見できるという「こと」の大きさを考えるとちょっと淋しいかしら…
この池が 龍神さまが住んでおられるという 経蔵の裏にある池です。
そして 右写真の 禮堂の東側廊下の 用意された台の上に「金亀舎利塔」が置かれて
御舎利の無事を 龍神さまに お見せするのです。
金亀舎利塔がここに置かれます。この「おざぶ」も台も そして金糸の刺繍の布も かなり古いものだそうです。
右写真は 禮堂の人見格子(というと思うのですが…) 半分が天井側に持ち上げられて止められてます。
そうこうしているうちに いよいよ…です!ここからは写真絶対厳禁!!と厳しい状況ですので
カメラはバッグの中に入れることにしました。
障子が サァーーーーッと開きました。
口元を紙をマスクのようにして 息がかからないようにしたお坊様が二人
金亀舎利塔は小さな台座に 白い布(さらし?)でしっかりと固定され
お坊さまが 前後で腰の位置にしっかりと掲げ しずしずと出てこられました。
もう 言葉になりません。写真でもわかりますように すぐ目の前なんですよ~
そして あの「おざぶ」の上に そっと降ろして とりあえず「ホッ」ですね。
それからですよ あの見事な透かし彫りされている 仏舎利の入ってる部分は 朱と金色の布で覆われております。それを そっと外されるのです・・・・
皆が 見守るなかゆっくりと布の上部の紐がとかれますと・・・次は金色の布・・
それが とかれますと…紺色の布・・ まだあるのかしら?と思いながら 見つめていますと
今度は 緑色の布… そして 四枚目の布がおろされますと…
それは美しい透かし彫りされた あの文様が 私たちの目前に現れました。
もう 感無量でした・・・
お釈迦様が おられるような 不思議な雰囲気…
そうしますと お坊様が しずしずと 十人出てまいられまして順番に仏舎利にご挨拶をなさってました。
お坊様も お手をあわされたあとは じぃ~っと 覗き込まれているんですよ^^
そのあと お坊様に引き続いて 一般の参拝者も この廊下の上に上がって 間近で参拝させていただきました。
それは夢のようなひとときでしたよ。ほんの数センチまで顔を近づけても 叱られませんでした・・・・
世界一贅沢をさせていただいた気分で いっぱい! すばらしいひとときでした。
また 一般参拝者に混じって 他の宗派のお坊様も お釈迦様に会いに来られてました。
なんだか とても ふかぁ~いものを感じさせていただきました。
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