2008年10月7日火曜日

一年に一度のご対面 僧形八幡神坐像

        東大寺(勧進所の八幡殿・阿弥陀堂)

小雨降る朝……
10月5日は この日のみ僧形八幡神坐像さまに会えるということで 朝から東大寺へ~
大仏殿の西200m、戒壇院の東隣に位置してます。
奈良に住んでいながら いつも前は通るのですが 今回初めて訪れることにしました。
雨がしとしとと降り続く中 大仏殿の大屋根も すこし煙っていて これがまた 風情があって とてもいい感じ
 

 勧進所の「赤門」 
この右手に勧進所があり 正面の門は 八幡殿への門
枝垂れ桜の季節も 美しいのだろうなぁ~と思いながら いざ・・・一歩
 
 
赤門を入ってすぐ右手 向こうに勧進所の建物が…
 


八幡殿の前には 記名所があって 筆でサラサラ~と^^
雨でも 朝から沢山の人が訪れます
 
【八幡殿の門より東を臨む 額縁の景色】


八幡殿の入り口の扉には 16枚の花びらの菊の紋
おそらく 九州宇佐八幡さまの神紋かなと思うのです
床はぴかぴかに拭き清められて 清清しい空気が漂ってます
訪れた人は 個々に畳に腰を下ろして その雰囲気の中に身をおく感じ…
  
  
お焼香の煙があとを経ちません ここで そっと手を合わせてから奥の八幡神坐像さまの前へと…

障子からの光が 懐かしい雰囲気を漂わせます


【国宝 僧形八幡神坐像】
もともと手向山八幡神社(東大寺の鎮守八幡宮)の御神体だったそうです。
写真(パンフレット)は キラキラしていたのですが 御対面するとビックリ!
頬の感じ・手…すべて生きておられるかのような とても枯れたなんともいえない味わいがありました。
快慶を中心に28名の仏師 その他銅細工師業基、漆工3人等等の手によって造られたものだそうです。
あまりにも写実的で ため息が出るばかりなり…でした。
 
 
そして もう一つ こちらの阿弥陀堂も拝観させていただけました。
こちらの 五劫思惟(ごこうしゆい)阿弥陀如来坐像(重文)さまは いやはや…
この写真を見て 「んんんんん?」ですよね^^



栞より…
経説によると48の大願を成就するために永い間、剃髪することもなく坐禅・思惟していたので、このような頭髪になったという。
 
だそうです^^ 「あっああああ・・・あ・ふろ・・アフロヘアーの阿弥陀さまだあ!」と思ったのです^^

お名前にある「劫」とは永い時間を示す単位だそうで、方位四十里もある大盤石を 百年に一度ずつ白氈で払って、その石がすりきれてなくなっても終わらない時間だそうです。
すごい意味ですよね~ 
 阿弥陀さまのような方でも 思惟するということは永遠・無限に思い巡らし、心を集中させるということなのでしょうか。阿弥陀さまの修行中の貴重なお姿と思うのですが お顔はとても愛くるしくて 微笑ましく お会いさせていただきました。
 
尚 この日 正倉院の北側にある「思惟山五劫院」にも足を伸ばしてみました。
こちらのご本尊も^^; アフロヘアーのとても可愛い阿弥陀さまでした。


◆勧進所の庭に 秋を見つける…




キンモクセイには 少し早かったのですが 栗があちこちに…
栗と大屋根を一つのフレームに入れれる場所があるなんて 感激しました。
 
普段入れないところに足を踏み入れ いつも見慣れた大仏殿を見上げますと
とても新鮮な景色が広がるものですね
そぼふる雨は 色々な物音を消してくれます この日は小雨でよかったなぁ~と思いました。


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