2009年3月3日火曜日

お水取り 準備中の参籠所探検♪

もうじき 練行衆がこちらに移ってくるという参籠所の 慌しくも どこなくワクワクした雰囲気を探検させてもらいました。

   
参籠所の裏の紅梅も美しく また灯りも灯されて いよいよ明日からだと感じます

まず 目についたのが

よく写真集で 見られる 参籠所での焚き火にも使われるものでしょうね

明日の松明用の竹が並ぶ

参籠所の北側に詰まれた松明用の杉! いい香りがしますよ~

 
 

古練さんの長老さんや… お坊様たちが そわそわと直接ご用意されてるのです
 
 

お松明に使われた根きりの竹を花器に
長老さんが 心こめて 練行衆のために 活けておられます
 
  
                    用意された 一輪挿し用の花
「これは わびすけやなぁ~」と
見守る古練さんが 語りかける…
  

そして 活けられたお花は 各部屋に壁に飾られます…
 
  
     
    
 
まだ荷物が届いてませんが この雰囲気いいですね~
ここは「大宿所」という部屋で(全4室の一つ)4人部屋です。

入り口から表を覗いてみたり
ちょっと のんびり過ごす つかの間のひと時
 

あちこち カメラを むけてみると…
  「大宿所」と「面会謝絶」 柱にかかってました
 
  

火鉢が… 「弐月堂」の文字が かわいい!!!! 
 
  ここは 参籠所の中

童子さんが 忙しく 出たり入ったりの合間に カシャリ☆

  これが一枚目の写真の灯り
小観音さまのお名前発見^^;

東側にも同じようなスペースが…
 ここは入江さんのお写真と同じところから^^;
 向こう側の斜めの板壁は 登廊

  
 
そして 焚き火の火をお堂から頂いて来られ
    いよいよ 火が…
古練さんたちが 「ここに火が入らないとなぁ~」とお話

 

どうも 煙が… ^^;
    
 ついに!!! 忍耐です!!!
 

煙が落ち着いた頃に… ポカポカ あったかですよ~
練行衆さんも 午前中とかには 暖をとったりされるのでしょね
 
ここで 練行衆を待つ お坊様たちの こぼれ話
 「第二次世界大戦中 練行衆の中から出征した方がおられるとか?」
 若いお坊様が 長老さんに尋ねてました。
 「そぅや あれはなぁ 確か 三人 出征したんや。
  1人はすぐに帰されたけど 一旦参籠所を出た者は
  もう もどれんからなぁ」
 「そしたら?」
 「残った者8人で やったんや」
 
へぇ~っと思いながら聞きました。
こうして 歴史も口伝えで 若いお坊様に伝えられていくのですよね^^
 
 

そして 荷物が 届き始めると…
焚き火のまわりで 談笑されてたお坊様が 動き出します^^

けっこう すさまじく… 大騒ぎです
  

お数珠とか 壁にかけるところが 全部決まってるんです
お坊様が 「ここですよね」とか言いながら どんどん整理していきます

  何かな… 質問しそびれました><;
 内陣の灯りの前の…あれです
 
   
練行衆さまの それぞれの紋が入っているのは「牛玉櫃(写真左)
 
この中は 三段の箱が入っていて それぞれに練行衆の「アイテム」が入ってます。
上箱:牛玉箱、本尊、掛本尊、掛念珠、中臣祓、観音経、破偈、襷袈裟、帽子
中箱:水晶念珠、持念念珠、食堂念珠、聲明集、讀経、神名帳、懺法、過去帳、鼻紙
下箱:紙手、後年帯、日記、折紙、用紙、牛玉包紙 
これが「牛玉箱(ごおうばこ)」(写真左) これは半紙を紐で束ねて吊るしたもの(写真右)を吊るしています
そんなこんなしているうちに 何やら外が 賑やかですよー
カメラマンが走ります^^
 

葛という箱が到着しました。
 
葛の上に一緒にあるのは「テシマ」と呼ばれるゴザです。
これから練行衆は 自分の部屋でも 隣の部屋に行くときも この「テシマ」の上にしか座りません。
 

 
  お水取りが無事終わるのを じっと待つ 葛
そして お水取りでは もう一つ 「音」があります。
    芭蕉の 「お水取り 籠もりの僧の沓の音」
 
この「沓の音」は とても印象的なものですが その「音」を出すのが「差懸(さしかけ)」と呼ばれる履物です。
裏は桜の木で作られることが多いそうです。

練行衆が 内陣に入られるとき 少し膝を曲げて まるで歌舞伎のような音を立てます。
バンバンババババババババ・・・ン!
それは 心に響く音です。

 
いよいよ各部屋に差懸も吊るされました