2009年2月28日土曜日

お水取り 注連縄による結界(続き)




明日から本行というこの日 
二月堂界隈をぶらり散歩しますと
注連縄撒きの日に発見した結界以外にも見つけました。

二月堂裏参道の「結界」とともに この三月堂(法華堂)の前の灯篭
上のところに かわいく ほら!
結界の注連縄が 撒かれています 

    

そしてこちらは… 四月堂脇の階段の上にも きちんと結界が張られていました。
 
  

 
 この階段は お松明になると 多くの人達で 埋め尽くされるのかも…
 
 そして 社参で練行衆が参拝された 開山堂にも しっかりと 輪注連縄が 飾られてます
 
  この奥に「糊こぼし」の椿が…
 
そして 二月堂を見上げますと 
オーー!
 
 

 
 なるほど あの角に結び付けて… フムフム…
 
 
  

もちろん 舞台に登って 確認確認!
上からのぞいたり 興味津々~♪


 
こうして 二月堂界隈は すっかり清浄な場として 準備万端となってました
 
 
登廊下の建物むこうに お松明の竹が立てかけられ
そのあたりに 白い煙が なんとなく 見えますでしょ?
「参篭所」の焚き火の煙です…
 
ついに 明日から 本行を迎えます。 

2009年2月21日土曜日

東大寺二月堂 階段の模様♪

  

先日の「社参」のとき 練行衆が下堂のとき使われたこの階段!
確か50段くらいあったのですが 登ることに氣がとられて 足元の楽しい模様に気づかない人もおられます。
 
下から三段には こんな模様が…
 
  

一段目は青波かしら
 二段目は亀甲?
  三段目は 葡萄か唐草か・・・
 
そして四段目からは ・・・・ 普通の階段^^
なぁ~んだ なんて思って 50段 もう少し…の
上三段が ほら! また 模様です…

 
 
いつも 何か意味があるのかな~と思いながらも 確認する機会がなく 今に至る…
 
ところがですね おまけの模様を・・・・!!
 
4段目から 模様がないので トコトコ登ってると 氣が着かない秘密?の模様w
噂では これを踏むと 「無病息災」だとか・・・!!!



    
 
ねっ どの段にあるかは・・・数えるのを忘れましたぁ( > < );
どこかにありますので 探してみてくださいね
 
でもね 階段が 急なので ほんと・・足元注意ですよ~!

お水取り 注連縄撒き♪

練行衆の社参・試みの湯が無事終わり ふわぁ~っと大きな息をひとつ
久しぶりに走りましたからね

二月堂の無料休憩所にて お声明を聞きながら 熱いお茶をいただいて
ほんの少し休憩し ぼんやり外に出ますと・・・・

あれ? あら?
 なにやら 楽しげな それでいて 独特の雰囲気の漂う集団が・・・・
 今年初めて お水取りに近づこうと思うあたしは すべての行事が把握できてませんでした><;
 これが・・ これが あの「注連縄撒き」なんですね!!!
 湯屋の表で練行衆を見守っておられた童子さんたちが主役なんですよ

二月堂の北側に「遠敷(おにゅう)神社」南側に「飯道(いいみち)神社」があります
別火坊で作られた注連縄を束ねて輪にした「輪注連」を神社に供えて堂童子がお祓いした後、神社の石段の上から撒き、下で待つ童子が争うようにこれを受取るのです。
 
それがね そりゃあ 楽しそうなんですよ!
 
遠敷神社での注連縄撒きは あたしが動揺? してたので
写真が・・・ 撮れませんでした~^^;
気持ちだけ 一枚・・ ほらっ 堂童子さん 楽しそうでしょう?

 

二月堂の後ろを通って 飯道神社に…
もちろん 後ろから トコトコ 着いていきました^^
  注連縄をお供え…
 
そして いよいよ… 下で待つ童子さんに 撒かれます♪
 
 

   

    
   こっちこっちー! おーい!
   和気藹々の 楽しい空気がいっぱい!

1258年も続く厳しい行なのですが こんなホワンとしたシーンもあるのですね
「万が一 受け損なった注連縄は塵として処理されるんだよ」と
お隣におられた方が 教えて下さった・・・

でもね 童子さんたちは 見事に キャッチされます^^
ほらっ!  
  

 じっと見ますと 縄に紙垂(しで)と樒(しきみ)が挟み込まれてあります

    

この輪注連縄は修二会の期間中、二月堂周辺や参籠する練行衆の自坊、行にかかわる方たちの家の門口に掛けられます。
そして 結界をはり 清浄な場所とし期間中 保ち続けるのだそうです。
 
考えてみれば 神道の紙垂と仏教の樒が ひとつの注連縄に存在することが 古くから「神社」と「寺」のかかわりを表しているように思えます。

お水取りの奥深さをこんな場面でも 感じ取ることができるのですよね
このあと 気づくと…

社参のときには まだ飾られてなかった注連縄の数々…

勧進所  
勧進所の奥の門にも 

二月堂裏参道の 高僧のおられます「中性院」の門にも

  
そして 戒壇院の 華厳寮にも ほらっ!
二月堂周辺だけでも こんなに清浄を保たれる場所が見つかりました。

そして 二月堂裏参道の 注連縄張りです

スパンと見事に切られた青竹が立てられ
あれよ あれよというまに 結界が張られます
 
 
  
大きな注連縄ではないのだけれど
だからこそ その存在が 心に響いてきます
 
 
 

お水取り 社参 試みの湯(後編)

 
   湯屋の屋根 籠もりの僧の覚悟聴く  ことのは

開山堂の参拝を終え 練行衆は三役・童子の待つ湯屋に辿り着きます。
そこで 三役・童子は 一人一人の練行衆に 何やら声をかけながら 湯上りのタオルを渡します。

13:30頃 試みの湯へと 練行衆・・・・

  

試みの湯とは…
 この湯屋は3月1日からの本行中に体を温め、体にしみついた堂内の煤と油を洗い落とすのに毎日使用するのですが 本日の「試みの湯」にていよいよ その本行への覚悟を練行衆はなさるそうです。

その覚悟をなさる湯殿での「儀式」とは…(東大寺公式HPより)
湯屋に到着した練行衆は 脱衣場にて蹲踞する
堂司の「新春の御慶(ぎょけい)各々御満足たらふずるで候、兼ては又、本願聖王の古に替わらず、当堂の行法今に改まらず、練行の諸衆、満寺の諸徳二世の悉地を祈り、参詣の諸人、六十余州の甲乙帰依渇仰せうずるで候、随って小綱とむらい(とうらい)の事、例年の如く、御下行成さりょうずるで候哉」

これに練行衆が一人ずつ応える「小綱(しょうこう)とむらい(とうらい)の事、例年の如く、御下行有ろうずるで候」
平衆は順次「多分」と答えてゆき、末座の処世界は頷くのみ。

この儀式のあと 入浴となるそうです。 
「例年のごとく…」で いよいよ本行への覚悟を決めさせられるそうです。

湯屋の中では このような厳しいやりとりが行われているのですが その覚悟をなさり入浴を終えられるのを待つ湯屋の外の風景は……



三役・童子の皆さんが 談笑されながらも どことなしに厳しさも感じられます

 
   覚悟を決めた練行衆を待つ…

  
 細殿(登廊下)より湯屋を見る

そして14:00 練行衆が 湯屋から出てこられました

   一段と厳しく…

そして また 一列になり 二月堂へ上堂されます

お邪魔になってはいけないと 80段の階段を一気に登る!
60段目ぐらいで… けっこう キ・ビ・シ>< なんとか 到着し 振り返る

 
   
    

上堂されて 舞台より 聖武天皇陵・光明皇后陵に遥拝されます。
 
   
 いつも眺める景色が 違って見えた瞬間でした。
遥拝されたあと 回廊を廻られて 下堂されました。

 
    

 

こうして 無事社参・試みの湯を終えられて別火坊に戻られました。

 

練行衆の覚悟とともに この日 二月堂の周りは いよいよお水取りの諸準備が始まっていました。