2008年10月21日火曜日

猿沢池 ぐるりとお散歩♪



 興福寺境内をウロウロしたあとは 猿沢池を ぐるりと一周してみました。
 一周360mのこの池から 眺める興福寺の五重の塔の景色は とっても有名です~ 

◆猿沢池の七不思議 言い伝えをご紹介~
  澄まず 濁らず 出ず 入らず 蛙はわかず 
  藻は生えず 魚が七分に水三分 
  
確かに 流れ込む川はないし 流れ出る川もありませんし^^ 亀はいますけど 蛙はみかけません。藻も生えませんし…水は澄んでいるでもなく濁っているでもなく・・ 魚は・・・はて?
 
 
「魚七分」を狙って じっとしている アオサギ… 見事なモデルっぷりに カメラマンが殺到です

  

  
猿沢池をぐるりと歩きますと 傍に小さな川が流れていることに気づかれるかも…
あの「三枝祭り(ゆりまつり)」で有名な率川神社の「率川」です。
この川は 春日山を源とする川なんですよ。小さな橋、「嶋嘉橋」(しまかはし)が奈良町方面へ架かっています。
この橋の上から そっと下を覗いてみると! ほらっ!
幼き頃 橋の上から 「お地蔵さま~」って手を合わせておりました。
このお地蔵さまは 明治の廃仏毀釈の時に 川に投げ捨てられたものを集めて祀ったとか…聞いたことがあります
その頃 五重の塔も「売り」に出されたんだよ などという噂もちらほら… 大変だったようです。
 

◆伝説といえば…!采女の悲恋 
 帝の寵愛が衰えたことを嘆いた采女が 猿沢池の畔の柳に衣を掛け 池に身を投じたというお話です
 今でも そのときの柳が 「衣掛けの柳」として 池の東岸に ひっそりと立っています。

  

  
 衣掛けの柳           采女神社
 
この采女神社の写真を じっと御覧下さい。
普通なら鳥居の正面にお社があるのですが まったくの背を向けていますでしょう?
この鳥居の前には 采女が身を投じた「猿沢池」があるんです。
『大和物語』によりますと 身を投げた采女の霊を慰めるために社を建てたのですが、采女は我が身を投じた池を見るにしのびないと一夜のうちに社を後ろ向きにした。と伝えられています。
後ろむきのお社の姿が なんとも 悲しく切なく見えますでしょう?

そして 「五十二段」と呼ばれる階段(52段あります)
  
上に昇りきりますと 右手に春日大社の一の鳥居が見え 正面には興福寺があります。

ここで ちょっと面白い景色を…
この五十二段の下の「辻」なんです。 写真2枚を よく御覧下さい。「辻」が何本ありますか?

階段下から              階段上から
 

◆「六道の辻」
石段の下は、東西南北、石段も含めて放射状に6筋の道が交差し、奈良の「六道の辻」と云われてます。
人は皆、前世の行いの如何により、地獄、餓鬼、畜生、阿修羅、人間、天上の1つに生まれ変わるそうです。
この六本の道がそれぞれの「道」だそうです。しかし どれがどの道なのかは はっきりと言われておりません。ただ判っていることは 五十二段を登りついたところが 興福寺なのですよ^^ きっと 「天上道」は・・かもしれませんね

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