2009年8月30日日曜日
松伯美術館 -佐伯邸庭・伯泉亭-
また 松伯美術館に「花がたみ」に会いに行ってきました。
そして 日曜日を選んだのには わけがあるんです。
松伯美術館では 敷地内にある「旧佐伯邸の庭」を
土・日のみ一般公開しておられます。
そこでは お茶を頂ける「喫茶処 伯泉亭」が催されています。
つまり^^;
「お茶 のみたいし~~」をするために 出かけました!
美術館入り口の前に 立て看板が…
枝垂桜のトンネルをくぐって 歩いていきますと…
美術館の向こうに 立派な邸宅が現れます。
平成元年に86歳で亡くなられた近畿日本鉄道の佐伯勇名誉会長が晩年まで暮らした家です。
昭和40年に村野藤吾氏の設計で建てられました。
村野氏はそごう百貨店大阪店や志摩観光ホテル、京都都ホテル、大阪新歌舞伎座、八ケ岳美術館など名建物を手がけてきた建築家です。
また、その庭園は「植為」の小島佐一さんの作。小島氏は島根県の足立美術館の庭も手がけられた方です。
そして別棟の「伯泉亭」は表千家残月亭を参考にした請った造りとなってます。
数年前 伯泉亭にて 明月の夜にお茶を頂いたことがありますが
あの時は お軸は 松園さんのものだったと記憶してます。
旧佐伯邸 前面より…
2009年8月24日月曜日
唐招提寺 地蔵菩薩立像に はじめまして♪
久しぶりの唐招提寺~♪
8月23日・24日は 唐招提寺で地蔵盆に因んで 弘法大師の作と言われる秘仏・地蔵菩薩立像(重文)の特別公開があるんです。
いいお天気で 朝から 平城宮跡の道を西の京までドライブするのも 気持ちがいいこと~
南大門から見える金堂の佇まいも すっかり落ち着いてきました。
特別公開2日目・月曜日の朝一番ということで 人が すくな~~い!
本日も どっぷりと 唐招提寺の懐に抱かれ 満喫できそうですね^^
先日奈良蓮を見に来た 戒壇脇の堀…
あたしの身長(158cm)より背の 高い蓮の葉を見上げて通り過ぎる…
これでも今年は 遅くまで蓮が開花していたそうです。
8月23日・24日は 唐招提寺で地蔵盆に因んで 弘法大師の作と言われる秘仏・地蔵菩薩立像(重文)の特別公開があるんです。
いいお天気で 朝から 平城宮跡の道を西の京までドライブするのも 気持ちがいいこと~
南大門から見える金堂の佇まいも すっかり落ち着いてきました。
特別公開2日目・月曜日の朝一番ということで 人が すくな~~い!
本日も どっぷりと 唐招提寺の懐に抱かれ 満喫できそうですね^^
先日奈良蓮を見に来た 戒壇脇の堀…
あたしの身長(158cm)より背の 高い蓮の葉を見上げて通り過ぎる…
これでも今年は 遅くまで蓮が開花していたそうです。
蓮を左に 右手を眺めますと……
境内には 萩がこんなになってきました。
今年の中秋の名月の観月会も10月3日にあります。
去年は観月会の少し前が萩の見ごろだったのですが
今年は どうなるでしょうか…
松林の向こうの建物は 平城宮跡にあった建物として
現存する唯一のもので国宝の「講堂」です。
つきあたりを右に折れますと…
こちらももうじき萩が道の両脇から道を隠すごとく流れてくるんですよ
こちらももうじき萩が道の両脇から道を隠すごとく流れてくるんですよ
そして こちらが… 今日の目的の場所
この門を入った右手の 小さな小さなお堂
「地蔵堂」がその場所です…
近畿地方では 夏の一般的な行事として「地蔵盆」があります。
子供の守り本尊である地蔵菩薩を祀り 子供達の健やかな成長を願います。
幼い頃 町内のお地蔵様を皆でお祀りし 子供達は夜遅くまでその周りで遊べました。
一人一人にお下がりのお菓子が一杯いただけて夜更かしが出来る ワクワクするような行事でした。
こちらの地蔵菩薩立像は 堂内の真ん中に すくっと立っておられました。
ガランとした 殺風景なくらい簡素な堂内で 真っ白な蓮の花が供えられておりました。
身の丈158.2cm 檜の一木造
平安時代 弘法大師作 重要文化財
平安時代は地蔵信仰が始まった頃だそうです。
このお地蔵様は まさにその頃のものだとか…
切れ長の美しい目をされて 左手には宝珠をかざしておられます。
そして 珍しいのは 裸足ではなくて…
「靴を履いておられるんですよ^^
お香の焚き染められた堂内に 朝の風が吹き込みます。
そして 堂内にもう一つ…
立派な鑑真和上立像が安置されてました。
かなり迫力のあるお姿に びっくり!
パンフレットを頂きましたので…写真をお見せします
中日国交正常化35周年に中国から贈られました。
この立像は乾漆像で その中国画技法で鑑真和上の精神を表し 台座は船の形をし 唐代の図案が刻み込まれ 波の形をいれて 和上の五回目の渡航の困難辛苦さと成功への期待を鮮やかに表現したものだそうです。(パンフより)
この地蔵堂の後ろには 国宝鑑真和上が座する「御影堂」もあり 唐招提寺でもこの一帯は ほんとに鑑真和上の存在をヒシヒシと感じるエリアだなぁと 思いました。
そしてちょうどこの季節 蓮の実が一杯成る頃なので
参拝に来られた方のために 蓮の実が用意されてました。
もう二日目ですし 残りは僅かだったのですが…
こうして 可愛い実を頂くことができました^^
「ハス」の語源とも言われる「蜂の巣」→「蜂巣」を思い出しました。
次は観月会の夜に訪れることになるのかしら…
その前に 萩を愛でに来たいなぁと思いました
東大寺大仏殿 回廊から眺める♪
本日は ちょっと違う角度の大仏殿を…!
これは大仏殿に向かって左側の回廊から見た景色です。
大仏殿に用事があって来たと仰る長老さまにバッタリ邂逅!
あたくし的には「邂逅」なのですが 長老さまには「遭遇」だったかも…
で、ちょっと御一緒させていただいたのです♪
これは大仏殿に向かって左側の回廊から見た景色です。
大仏殿に用事があって来たと仰る長老さまにバッタリ邂逅!
あたくし的には「邂逅」なのですが 長老さまには「遭遇」だったかも…
で、ちょっと御一緒させていただいたのです♪
回廊の周りには桜がいっぱい…
春が楽しみなところですよね
いつもと違う角度で見える大仏殿は やはり迫力あります。
観光客や参拝の方々の列が途切れることがありません。
向こうには若草山の頭が見えてます。
回廊の柱の並びも美しく…
回廊の西に面した連子窓…
光と陰の美しさが 素敵でしょ?
大仏殿を見上げられるギリギリまで来ると こんな景色です
そして もう一つ大きな楽しみだったのが…
西側回廊脇にある「菩提樹」の大木!
春に見事に花が咲くと言うのです。
回廊の外からでも その香りがわかるといいます。
下の写真は 大仏殿の上から撮影した大きな菩提樹です。
今日はこの木の向こうから写真を撮っているんですよ^^;
この菩提樹は 実は…
1191年(建久2年)栄西が中国天台山から持ち帰って重源に与え重源が移植した樹の後身なのだそうです。
傍まで行きますと 実が い~~っぱい生っています
長老さまに お聞きすると
「実は みんな喜んで持って帰ってるようだよ」
って 微笑まれました。
思ってもみない景色を 満喫して 半時間ほど過ごしました。
可愛い実が こんなに^^
若草山と春日山を借景に
小さな実の愛らしさが際立ちます
この場所からしか楽しめない「特別の景色」に
感謝♪
2009年8月23日日曜日
大仏池に 謎のブッシー? -鹿-
新公会堂 お能に出会う♪ -鞍馬天狗 -
「最近 お能に興味を持ち始めた貴女にいい情報を」と…
知り合いから連絡が入りました。
新公会堂にて 子供達の発表会のあと 金春流による「鞍馬天狗」の後半があるとのこと。
10時からだよ~~!!行っておいで!
時計を見ると9時^^! これも何かのご縁かしら? と…
慌てて出かけることに決定☆
新公会堂は 大仏殿が こんなに見えるところにあります。
朝の爽やかな空気の春日野を歩いていきますと
満開の百日紅が 出迎えてくれました…
坂道を登っていきますと…
東大寺や若草山の景色と見事に調和した 新公会堂が現れます…
新公会堂には 立派な能楽ホールがあります。
大きな木の扉を開けると 外界とは全く異なる世界が眼前に広がり 吸い込まれるように座席に座りました。
子供さんの発表がすべて終了したあと 先生方から「お能」に使用される楽器の簡単な説明がありました。
初心者のあたしには とても楽しいひととき^^
なるほど なるほど…と 子供達より目を輝かせていたかもしれません。
◆楽器説明の簡単なおさらい…
お能では文楽とかと違って弦楽器は使用されないそうです。
笛・小鼓・大鼓・太鼓 この4種類で 構成されます。
太鼓が加わらないものを「大小物」、加わるものは「太鼓物」と区別します。
笛・小鼓・大鼓・太鼓 この4種類で 構成されます。
太鼓が加わらないものを「大小物」、加わるものは「太鼓物」と区別します。
①笛
お能で唯一メロディー担当楽器
音階も独特のものでした。
長唄の篠笛や雅楽の龍笛と構造も違うらしいです。
それは「ヒシギ」と呼ばれる最高音を出すために 歌口と指穴の間の管内に細い竹を1本はめ込んであることです。
この「ヒシギ」とは 大変大事な「音」の効果をもっています。
能舞台は 観客と舞台をわける「幕」がありませんので この「ヒジキ」の高音によって 観客は日常の次元から切り離され 幽玄の能の世界に誘導されていくそうです。
これからお能を拝見するときは「ヒジキ」の高音に 心がワクワクすることと思います。
また 今日の「笛」は300年前の笛で 煤竹から作られてます。
司会の方が こんなことを仰いました…
「この笛は300年前のものです。私たちは今日 300年前と同じ音色を聞くことができるんです。それが能の素晴らしさの一つなんですね。」
② 小鼓
小さい鼓です。二枚の馬の革が張られていて、漆などで装飾が施されています。
この二枚の革を麻紐の「調緒(しらべお)」が掛けられています。
打ち方は左手で調緒を握り締めたり緩めたり、打つ場所を真ん中や端にすることで音色の高低を変えます。
普通「強弱」を変えると思うのですが 小鼓は音の高低も見事に変えれる楽器です。
また その演奏をするためには「湿度」が必要な楽器で、たえず息をかけたりして湿度を保つ必要があるそうです。
③ 大鼓
やはり馬の革が張られてますが 小つづみより少し大きめです。
革に装飾は施されていません。
小鼓とは真逆で「湿度」を嫌います。演奏前に1~2時間は炭火にかざして感想させるそうです。そして調緒は力いっぱい締め上げてますので「カーン」という独特の音が冴え渡ります。
④ 太鼓
構造は鼓と同じ。しかし牛の皮が使われています。そして中央のバチが当たるところには「バチ革」という鹿革が貼られてます。
太鼓が入るものとそうでないものがあるそうです。
太鼓が入る場面とは 神様や亡霊など人間でないものが出てくる場面や そのお話のクライマックスの場面になります。
以上のような説明をうけて いよいよ「鞍馬天狗」の後半部分 20分ほどのお能鑑賞になりました。
大天狗…金春穂高さん
牛若丸…穂高さんのご子息 ひかりさん
■あらすじ
鞍馬山の東谷の僧が平家の稚児と源義朝の遺児である牛若丸を連れて従僧を伴い花見に出かける。ところが見知らぬ山伏が現れ、一行は興をそがれ花見を中断して帰っていくが、牛若丸がただ1人残り、山伏に声をかけ一緒に花の名所を見て歩く。山伏は牛若丸の境遇に同情し、自分は大天狗であるとあかし、平家討伐のために兵法を伝授すると再会を約束して立ち去る。牛若丸が薙刀を持ち身支度を整え待っていると大天狗が各地の名だたる天狗を率いて現れ、漢の張良の故事を語り、牛若丸に兵法の秘伝を教えて将来の武運を守護することを約束し、再び飛び去っていく。
鞍馬山の東谷の僧が平家の稚児と源義朝の遺児である牛若丸を連れて従僧を伴い花見に出かける。ところが見知らぬ山伏が現れ、一行は興をそがれ花見を中断して帰っていくが、牛若丸がただ1人残り、山伏に声をかけ一緒に花の名所を見て歩く。山伏は牛若丸の境遇に同情し、自分は大天狗であるとあかし、平家討伐のために兵法を伝授すると再会を約束して立ち去る。牛若丸が薙刀を持ち身支度を整え待っていると大天狗が各地の名だたる天狗を率いて現れ、漢の張良の故事を語り、牛若丸に兵法の秘伝を教えて将来の武運を守護することを約束し、再び飛び去っていく。
このような物語の後半部分を見せていただきました。
まずは 囃子方などが 舞台に勢ぞろい スタンバイ
観客席も 静まります。
可愛い牛若丸^^
薙刀を用意し待ち構える牛若丸のところに 大天狗が現れるシーン
勇壮な大天狗は 迫力があります。
牛若丸に兵法を教える大天狗…
天狗物の中でも 鞍馬の大天狗は牛若丸を庇護する善意に満ちた天狗なのです。
牛若丸の身の上を案じ 兵法を教えるこの場面は 囃し方の演奏と天狗の舞が一体となって素晴らしいものでした。
それぞれの楽器の織り成す音の世界と舞いとが 作り出す世界であることを実感させていただきました。
これは・・・ますます興味ある世界の入り口に誘われた思いです。
いつか 日記で書きました「花がたみ」を能舞台で見れる日が来るといいなぁ~と また一つ「夢」を作ったひとときとなりました。
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