2008年9月15日月曜日

中秋の名月 唐招提寺観月讃仏会にて

 
いよいよ 待ちに待った 観月讃仏会の日です。
知り合いの先生に初孫・男児が無事生まれたとのご連絡を頂いてホッとした朝でした。
嬉しさが何倍にもなった気分で その「時」が訪れるのを待ちました^^

今夜は駐車場も唐招提寺拝観料もすべて無料で開放されてます。「御影堂」だけは特別拝観料が必要でした。
南大門に着いて ワクワクしながら階段を登りますと
わああ~~~~~! 
息を呑むばかりのライトアップされた金堂が幽玄の世界に浮かび上がってます。
美しすぎました… ほんとに 美しすぎました!
  
【御影堂への案内の灯篭】
【お月様へのお供え:御影堂】
御影堂は 襖絵が月明かりの中に ほわんと浮かび上がり 年に一度 この夜しか感じることのできない空気を 訪れた人みんな感じていたと思います 鑑真和上さまは 白いレースのような幕の向こうで 参拝にきた人々の顔が月明かりに浮かぶのを眺めておられたと思います
  
 
【境内いたるところにある行灯】 
外灯がないので足元を照らしてくれるのは この薄明かりと月明かりだけ


◆おほてらのまろきはしらのつきかげをつちにふみつつものをこそおもへ(会津八一氏 「鹿名集」)
この句碑がどこにあるのか…ずっと探していたのですが^^;
なんとこの写真を撮影した真後ろに!
つまりですね、もっとも相応しい場所にあったわけです。
見つけちゃうと 妙に納得して 一人で笑っちゃいました。
まろきはしらの月影を見る余裕がなく まろきはしらの美しさに釘付けになってました。
東山魁夷画伯が著書「唐招提寺への道」の中でこの句について述べておられますが、その中で大好きな一文を紹介させて頂きます。
 
 私は冬の月の皓々と照る夜、この歌を想起しながら、金堂の円柱に触れて、その表面のしんしんとした冷たさと、奥から伝わってくるほのかな温か味を心に感じたことがある。(東山魁夷画伯著書「唐招提寺への道」より)
 
  
【金堂と松に明月】 
蒼い世界を一瞬見せてもらったような写真になりました ちょっと大きく載せてみます。
 
【元禄の隅鬼と明月】
他三隅の隅鬼はすべて創建当時のものだそうです。
今回の解体修理で 金堂に使用されていた柱の木は781年に伐採されたものであることが判明したそうです。ちなみに講堂はそれより20年昔のものだそうです。
 
 
【西室跡より 紅葉越しに眺めた金堂の明月】
西室跡は 萩の花が今にも咲き零れんばかりに生い茂ってます。大きな松が一本一本 天平の頃からの時の流れを包み込むように生えている場所です。唐招提寺の境内の中では時の流れをゆったりと感じる不思議な空間ではないでしょうか? ここが大好きだと仰る方も多いようです。

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