2008年11月14日金曜日

西大寺を久しぶりに~♪

             秘仏 愛染明王坐像 特別開扉
 
西大寺は 平城宮跡をはさんで 東に東大寺 西に西大寺という位置にあります。
近くには車で7~8分走れば 有名な秋篠寺があるという環境です。
 
今日は 愛染明王坐像の特別公開を 楽しみに訪れました。
このお寺は 地域の人がその境内をいつも通り抜けれるように開放されてます。
また敷地内には 幼稚園があり 子供たちの可愛い声が聞こえてきたりするんですよ。
 
 
【本堂の秋 東塔跡の石垣が名残】
 
「しおり」から 西大寺の創建は奈良時代の天平宝字8年(764)に称徳天皇(孝謙天皇)が鎮護国家と平和祈願のために、7尺の金銅四天王像の像立を発願されたことに始まる……らしいです。
この称徳天皇は 歴代天皇の中で最後の女帝であり 二人しかいない重祚の天皇だそうです。父が東大寺を造られた聖武天皇・母が法華寺を作られた光明皇后で 娘さんだそうです。
その御陵は やはりここから北へ車で五分ぐらいの山稜(みささぎ)の里にあるんですよ。
 
難しいことはさておき 賑やかな町の中なのに 一歩境内に入りますと 不思議空間が広がっていきます。
 
  【東門】
大和西大寺駅から すぐのところの門で恐らく殆どの方が ここから参拝に来られるかしらと思います。

ちょっと横道~
 この門の前に とっても美味しいケーキ屋さん「ガトー・ド・ボア(Gataeu de bois)」 があります^^ 「アンブロワジー」というチョコケーキは1991年「クープ・ド・モンド・パティスリー」日本人初のグランプリを受賞したケーキなんですよ! かなり大人の味のケーキです♪ 喫茶室もありますので 気軽に立ち寄れるお店です。
 
【四王金堂】
 
東門を入ると すぐ右手にある 四王金堂。重層の屋根が美しい建物です。
今日はその前を 愛染堂のある境内奥へと 歩を進めていきます~

右手土塀に沿って 磯野莞人先生の句碑があります 
 
 塀の虫 万葉人と なりていく

     磯野莞人さんの句碑
  
莞人先生は もうお亡くなりになりましたが 月刊「河鹿」という同人誌を ずっと発行されていた現代俳人です。
メガネをかけて とても優しそうなおじいちゃまでした。
難しい言葉を知らない あたしに いつもメガネの奥から ひとつひとつお話下さったんです。
ちょうど この句碑の除幕式に参列し慶びを御一緒させて頂いたことを懐かしく思い出しました。
【愛染堂】

今日の目的は このお堂にあります~!
もと京都の近衛政所御殿を1762年に移建した仏堂です。
向かって右側にあるのは「菩提樹」です。
堂内は 板の間がピカピカに磨き上げられ 薄暗くはあるのですが 凛とした空気がみなぎっておりました。
真ん中の大きな厨子の御扉が 開かれていて その中に「秘仏 愛染明王坐像」が おわしました。
1247年に叡尊が願主となり 仏師善円が造ったものと判明したそうです。
 
小さな一尺ほどの像ですが 真紅の御身体の色がとても印象的で 弓と矢を持ち 頭髪は逆立ち 両眼はカッと見開き憤怒のお顔を じっと眺めてますと 怖さはどこへやら… 
 
◆寺伝(栞より)
弘安4年(1281)の元寇の役に際して 叡尊が祈祷した愛染尊勝法の本尊となり、その結願の夜には、明王が持つ鏑矢が妙音を発して西に飛び、敵を敗退させたという。 
 
 そんな伝説が伝わりながら ずっとこのお堂にて大事に祀られておられたのだなぁ~~と・・・
 

【左が愛染堂 右が本堂 真ん中の石垣は東塔跡】
ここから見ると 境内の広さを感じることができます
 
 
 【東塔跡】 かなり大きな塔だったのだなぁと思います。 ここにそびえてたんだなぁ~
 

  そして南門から見た本堂です ↓
 


今日訪れてみて 本堂の大屋根の綺麗な流れるラインに びっくり
 

            大屋根に遊ぶ 誰かさん^^


       
そして 東門・南門とは全く違う くぐり戸のような「北門」のある通り
あたしは 西大寺の境内よりも この道を歩くのがとても好きなんです
この道は あまり観光客が歩く道ではないので 静かです