平城宮跡には ところどころ 靄が濃く漂う場所があって
今朝も 日の出前に そんな世界を歩いてみたくなりました。
東の方を眺めると 紫茜色に 染まりだしました。
広い 宮跡… 靄が漂う地域を 求めながら 踏み入れました…
ジョギング・散策のコースは 早起きの人とすれ違います・・・
桜越しの 大極殿遠景…
上村淳之さんが その中で 四方神を描いておられるのですが…
靄の中に ようやく 浮かび上がった姿に 平城の都が現れたような気がします。
そして ここからは ミルク色の靄に誘われて ジョギングコースをはずれ
平城宮跡の 東の端のほうへ いってみました・・・
このあたりは 人の気配が まったくありません
足元の草には 朝露が い~~っぱい
その中を 濡れることも気にせず 歩き回りました
秋の野原も 色目が こんなに美しかったかしら…
風が 動くたびに 朝もやが その色目を 垣間みせてくれます
気がつくと もやの中で 草を踏む音だけが 聞こえています
ベールの下から現れた なんともいえない 美しい絨毯
もやに誘われて どんどん奥まったほうへ 歩いていきます
こんなミルキーな世界の中で
ハッとする色の ナンキンハゼの幼子が…
ここまでくると 今の平城宮跡の端…
ひっそりと 佇む 石柱…
地面の ほんの数十センチ下には
奈良時代の人々の気配が眠っているところです
そろそろ もやに包まれた世界も
終わりに近づこうとしてる…
北に向きを変えて 歩き始めた頃…
春日山の少し南 高円山のあたりから
美しい 日の神が顔をのぞかせ始めました…