11月1日 開白法要
11月2日 中日法要
11月3日 結願法要
三日間に及ぶ 大法要が行われております。
1日は 大雨
2日は 風花が舞う
3日は 一番の冷え込み
ささやかな御縁が繋がり 「そんなに唐招提寺が好きなのだから…」と お席を一つ頂けることになり あたしは「結願法要」に参列させていただきました。
あたし目線から見た 落慶法要の雰囲気を あたし的記録として 残しておきたいなと思います。
ちょっと長くなりますが……
午前9時過ぎ 到着。
南大門は法要で使用するので 全面立ち入り禁止。
参列者及び一般参拝者は 新しく東側に造られた門より入ります。
受付にて 記念品を頂き お席のカードを受け取りました。
12時間ぐらい屋外ということで 防寒対策バッチリ。
金堂の前に 舞台が設えられ、 それを囲んで椅子が配列されてます。
まずは 金堂を 南大門の方から!
まだ鴟尾には 布が被せられております。
こんな姿を見るのは 最初で最後!
幡もひるがえっております
南大門から行列が金堂へ… いよいよ始まります
鐘楼の鐘の音がして 開眼の儀 唐招提寺長老
鐘楼の鐘の音がして 開眼の儀 唐招提寺長老
あたしたちの席には 鴟尾から繋がる五色の布が 置かれてます。
開眼の儀のとき 皆でこれを そっと引きました。
頭上からは 散華が たくさん たくさん 舞い落ちてきて 歓声があがります。
お寺の方が 「どうぞ^^」と 散華を一杯 あたしの手に載せてくださって 嬉しくて うれしくて♪
開眼の儀とともに 姿を現した 平成の鴟尾!
後ろに スタップの方が ちょっと見えます^^ 金堂の上からの景色は素晴らしいでしょうね~
散華の一部は 境内のモミジの枝に舞い降りて…
まだ 紅葉には 少し早いモミジの枝に 散華の花が咲きました。
風が吹くと 忘れた頃に 一枚 一枚 ハラハラと 舞い降りてくるんですよ。
風が吹くと 忘れた頃に 一枚 一枚 ハラハラと 舞い降りてくるんですよ。
◆南都晃耀会による 舞楽 「振鉾三節」「胡蝶」
子供たちによる「胡蝶」は とても愛らしく…
◆献茶 表千家家元 千 宗左
お弟子さん達も お家元のお献茶を じーっと見守ります
お弟子さん達も お家元のお献茶を じーっと見守ります
お茶碗には 菊の御紋
さて 午後1時です。
しばらくすると 金堂のほうから お迎えのお坊様と 未生流玉光家元 谷村晃甫さんを先頭にそのお弟子さん達の和服姿の列が続きます。
本堂の扉が しっかりと閉じられてます。
空を見上げると 青空が ひろがります。
まさか 自分がこんなお席に参列できるとは…
色々なことを思うと 心の中に 景色のひとつひとつ 音のひとつひとつ 刻み込みたいと思いました。
席から上を見上げると 青空に落慶法要の鴟尾が こんな感じに見えます
席から上を見上げると 青空に落慶法要の鴟尾が こんな感じに見えます
◆大覚寺さまによる 「散華」
おそらく 一枚 一枚 素晴らしい繪や文字が認められている散華でしょうね~
拝見したかったなぁ~~~
◆唐招提寺長老さまによる 結願文
◆舞楽 「萬歳楽」
復元された金堂の柱や扉の落ち着いた色目に 見事に調和する華やかな衣装が美しい
このあと廻向文が行われ お坊様が下高座・大衆下床となります。
退出のときの 奉楽は「長慶子」
あっというまの 午前中でした。
南大門の方へ退出されるお坊様…
それを 人ごみから じっと見守る 小坊主さん^^
お坊様の退出を写真に収めることができて ホッ・・
パッと振り返った 目の前に 真っ赤な花が咲いた!!!
思わず 「わっ!! 綺麗~~!!」と叫んだら 通訳の人が 赤い袈裟のお坊様に伝えて下さって、その方が 立ち止まられてしまいました^^
目と目が じーーーっ。
「写真を撮りたい」と通訳の方に言うと・・・
「いいですよ いいですよ」との返事。
こんな綺麗な袈裟の写真撮れたら しあわせ~~♪ と思ったら
・・・・??????・・・・
通訳の方が カメラを貸して・・と もって行っちゃって
「並んで 並んで・・!!」
「ここへ おいでなさい」と お坊様が手招き><;
「あの。その。。袈裟の写真で いいんで・・・・(そんなこと言えない)」
しっかり 二枚も 一緒に写ってくださいました。
そのあと 袈裟の写真とお坊様の写真を撮らせていただいて お辞儀をしましたら
にっこり微笑んで 歩き出されました…
ホッとして 振り返ると… お付きのお坊様が 10数人 じっと待っていてくださっていたという・・
皆様に ひたすら 頭をさげてしまいました^^
あとで判ったことですが この方が 中国揚州大明寺のご住職 能修方丈さまだったと!!!
袈裟 素敵でしょう? 日本のお坊様の袈裟も とても美しいものがあるのですが こんな可愛い刺繍のものは 初めて見ました^^
中国・・ 大陸・・ 午後からどのような 慶讃法要になるのか ワクワクしてしまいます。
お昼の休憩時間 お焼香をさせていただけました。
多くの方々が 金堂の仏様に そっと手をあわせておられました。
ところで 本日は招待者のみ参列です。金堂以外は 一般の方も入れます。
しかし 金堂周辺は 紅白の幕が張り巡らされ ガードマンがおられますので 落慶法要の様子はまったく外からは見えません。
長時間の屋外、寒さもかなり厳しいものがありますので 休憩所が設けられておりました。それは 金堂の三尊さまが 解体修理されていた あの場所でした。
ということで あたしも 昼食を頂きに いきましょう!
ということで あたしも 昼食を頂きに いきましょう!
いつもの境内には 似つかわしくない 紅白のロープ^^
なんとなく 晴れやかな お祝いのムードが このアンバランスな景色も許せちゃうんですよね。
かなり寒い日ですが お食事を頂くと 体内にエネルギーが蓄えられる…
おいしゅうございました^^
午後が始まるまで 大好きな千手観音さまに 思い切り近づいてみました!
やっと 金堂にお戻りになられたお姿は とーーっても美しい♪
参列者の皆様の モデルになっておられました^^
さて 午後1時です。
午後からは 揚州大明寺厳修 慶讃法要が 執り行われます。
鑑真和上さまが おられた中国のお寺から 多くのお坊様が今日のために来日されました。
南大門にて 始まりを待つ大明寺のお坊様。
先ほど写真を撮っていただいたご住職がおられます^^
しばらくすると 金堂のほうから お迎えのお坊様と 未生流玉光家元 谷村晃甫さんを先頭にそのお弟子さん達の和服姿の列が続きます。
列が南大門に到着しますと お家元とお弟子さん達が 一礼されました。
廻れ右をして ご住職を一番後ろに 皆さんが先導なさいます。
中国のお坊様の衣の山吹色が お日様にキラキラと輝くんですよ。
青空が広がりました!
大明寺のお声明は とても不思議なものでした。
日本のお経とはまた違い 抑揚のメロディーが ゆったりと静かに空気と馴染んでいくようなものでした。
かすかに聞こえる鐘の音や 太鼓の音が シンプルで 惹きつけられていきました。
それに 時折吹く風が その裾を煽ると 透けるような美しさが ひるがえります。
大陸のメロディーと 音と 色に しばし目と耳・・ 五感すべて奪われたひとときでした。
午前中は献茶でした。
午前中は献茶でした。
午後は 未生流玉光家元 谷村晃甫さんの 献花がゆったりと行われました。
鑑真主題・学院校歌・鑑真東渡「主題歌」などは 鑑真和上さまを「音」で感じることのできるものでした。
2時間ほどの法要が無事終わりました。
初めて見た 中国の法要は 引き込まれるような不思議な音律でした。
大陸って どんなところだろう~と思ってしまいました^^;;
このあと 二胡独奏 そして 日本華楽団奉納演奏となります。
この頃には すっかり日が西に傾き 金堂に西日が射してきました。
この演奏の中で いろいろな中国の楽器の演奏を聞かせてくださいました。
「賽馬」という曲は モンゴルの草競馬の様子を描いた曲だそうですが 金堂の前を馬たちが勇壮に駆け抜けたかと思うほどの迫力!!
奈良の地にいてることを忘れてしまうほど… 中国が目の前に広がりました。
ソプラノ歌手 角地直子さんの「ふるさと」は 夕日が沈む頃・・・
日本語の美しさが しみじみと心の中に入り込むものでした。
琵琶による 荒城の月などの演奏が続き 参列の方々の心の中に 「日本」の美しさがきっと染み渡ったのではないかと思いました。
音楽で しばし 寒さを忘れて過ごし… 再び 休憩になりました。
ちょっと 軽い食事が用意されましたので 腹ごしらえをして いよいよ!!!!
南大門も しっかりと閉められ 境内には 参列者のみ…
日は とっぷりと暮れ 寒さは想像を絶する感じですが これから始まることに気持ちが囚われ まったく気になりません。
谷村新司「NATURE LIVE in 唐招提寺 ~ 魁 ~
……午後6時30分……
本堂の扉が しっかりと閉じられてます。
暗闇の中に 三尊さまが 浮かび上がります。
大きな歓声 !!!
そして 唐招提寺お坊様による 読経が 流れます。
そして 唐招提寺お坊様による 読経が 流れます。
静かに読経が流れ みんなが 見守ります…
光の中の三尊さまに 奉納する谷村さんのステージの はじまりはじまり…!
ここからは写真禁止 残念ですが^^;;
ステージには 白いジャケットに黒いスラックスという姿の谷村さんが!
まつぼっくり少年少女合唱団の童謡メドレーに始まり
いい日旅立ち・三都物語・ムジカ・ナラウタ・まるいうさぎ・・・・・・・
吐く息がゴジラのように 真っ白なくらい 冷え込んできてます。
一日目は大雨・二日目は雪が舞い そして今夜は・・・厳しい寒さ・・・
まるで 鑑真和上さまの日本への道や 日本での生き様を この法要の三日間の天候で教えてくださってるかのようです。
谷村さんのステージに みんな酔いしれ ついに そのときが!!
「では 最後にこの歌を… 昴を 聞いてください」
わぁぁぁぁ!!! 大きな拍手が 沸き起こります。
すると 彼は・・・突然 客席に背を向けました。
あたしたちは ・・・・????????・・・・
パッと振り向くのだろうか???
そんなこと考えながら イントロ・・・・・
すると・・すると
そうなんです!!!!
谷村さんは 金堂の中に坐わす 三尊さまに 昴を捧げるため 客席に背をむけて 歌い始めました。
そうなんだ・・ そういうことなんですよね。。
客席に あつぅ~~い波が じわじわじわ~~っと伝わっていきます。
谷村さんの後ろ姿を みんなジーッと眺めながら みんなが口ずさんでおりました。
一番が終わり 二番・・・ 彼は 今度は 東の空を眺めました・・・
彼が眺めた東の空を 客席も みーんな 見上げました・・・
そこには 信じられないような 美しい 美しい お月様・・・
みんなが 月を眺めながら 昴を口ずさみました
そして 彼は 最後に 客席を向いて 熱唱~!!
思わず 立ち上がる参列者も多く とても素晴らしい瞬間でした。
昴という曲が ひょっとしたら この日のために作られたものではないかと思ってしまいました^^
そんなこんなで 終わったのが八時過ぎ…
あっというまの12時間でした。
心の中に刻んだたくさんの出来事・・ あたしは 幸せ者だなぁ~と つくづく感じた大事な一日でした。
記念品に頂いたものは 後日UPしたいなぁ~と思っております。